果菜根菜づくりノート
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苦土石灰を全面にまく●土づくりの順序前作の茎や葉を消掃する土をひっくり返す植えつけの半月以上前植えつけの前に土を砕く■土壌酸度と野菜野菜づくりは畑の土の性質を良く知って行うことが大切です。まず土壌酸度に注意します。ほとんどの野菜は酸性を嫌い、弱酸性からやや中性に近いところを好みます。酸性に最も強いのはジャガイモで、弱いのはホウレンソウ、カリフラワーです。露地畑では野菜を作るたびに酸性に傾くので、前作を片付けて畑を耕うんする時(地ごしらえ)、畑全体に苦土石灰をばらまき、良く耕します。土、水と野菜し、台地や水田地帯は粘土が多くなります。それぞれの土の性質に応じて、有機質(堆肥分)を畑に入れて土壌改良することが大切です。■土づくりの方法野菜づくりに適した土壌条件にするには、(1)土壌酸度を適正にすること。(2)有機質を多く含み、水はけ、水持ちの良いこと。(3)肥料養分に富んでいること。(4)土の中に有害な病気や害虫の無いことです。養分に富んだ土壌にするには、ただ肥料を多量にやれば良いということではありません。一度に多量の肥料を施して根を痛めることもあります。大切なことは堆肥を畑に入れて深く耕すことです。堆肥の材料は、わら、刈り草、乾葉、古畳などが適します。野菜屑や燃えるゴミ(木片、ダンボール箱)少量を堆肥に混ぜて十分腐らせます。むやみに多量の野菜屑を畑に入れると、野菜の病気のもとになるので、多量の場合は畑の隅に深い穴を掘って埋めた方が安全です。■水と野菜米や麦などの穀物と違って大部分の野菜は多量の水分を含んでいます。野菜の葉は広く大きいものが多く、肉質は柔軟で多汁です。たとえばスイカは、シャキシャキした肉質と甘い水分のかたまりのようなものです。このように野菜類は土壌中の水分を吸収し養分を運んで果実や、葉や、根を育てていきます。普通は、自然に降った雨だけで充分に育ちますが、種をまいた時、苗を植えつけた時、あるいは1週間以上雨が降らない時には、水やりが必要になってきます。■砂質土、粘質土と野菜砂地がかった畑は根が早く発達するので生育が早まりますが、根のおとろえるのも早いので病気が出やすい傾向があります。収穫物は肉質が柔軟、やや球のしまりが悪く、貯蔵性も劣ります。これに対して粘土分の多い畑は、根の発達が鈍いため生育が遅れますが、根のおとろえも遅いので病気にも割合強い特性を発揮します。収穫物の肉質は緻密で、糖分等の成分が濃く、貯蔵性も高い傾向にあります。畑の場所によっても土の性質が違います。海岸に近いところでは砂地が多いでしょう野菜づくりのためにおいしい2
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