広報にじ49号
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毎年10月になると,坂瀬川では三和いもっ子村による“さつまいも堀体験”や“大根まつり”が開催されます。大根まつりは平成元年に始まり,今年で28年目を迎えられました。「三和いもっ子村」の会員は三和地区坂瀬川地域の10軒から構成され,年齢は60~80代。みなさん笑顔の素敵なお元気な方たちです。さつまいも作りは春からはじまります。広大な土地,そして粘土質の硬い赤土。それを耕して畝を作り,黒マルチをかけます。今はトラクターで行っていますが,以前は全て手作業だったそうです。苗はその数9,000本!それを2日間かけて手作業で植えていかれます。多い年は14,000本植えたことも。地道な手間のかかる作業です。ここでは収穫体験ができ,毎年,広島市や岡山県などからも芋掘りを楽しみにお客さんが来られます。そしてもう1つ。三和いもっ子村は,11年前から来見小学校の3年生児童と一緒に大根作りにも取り組まれています。夏休み前に児童たちと大根の種を蒔き,夏場には水やりや間引きをして,秋に収穫します。児童たちは大根まつりで大根の研究発表や,大根販売を体験します。そして学期末には,三和いもっ子村の会員さんを学校に招待して,これまでのお礼を込めて劇や研究発表を披露してくれるそうです。三和いもっ子村の会長(通称:村長さん)の馬うま屋や原はら和やす寛ひろさんは「大変な作業だけど,子ども達のため,地域のためと思うからできる。それに,野菜がどこで,どんな風にして作られているのか知らない子も多い。子どもが一生懸命芋掘りをして嬉しそうにしている姿を見ると,良い体験にもなるんだと思うんよ」と語られます。そして28年間続けてこられた秘訣を聞くと「気心の知れたみんなと,“一緒にやろう”という気持ちがあるから,ここまで続けてこれた。地域のみんなと,わいわい話せるのが楽しみなんよ。」と笑顔で話され,会員さんからも「みんなとの会話が大事なんよ」との言葉が返ってきました。地域を想う心,そして会員さん同士の信頼関係・絆があるからこそ28年間続けてこられた「大根まつり」。みなさんの仲の良さから地域のつながりの素敵さを改めて感じました。しめ縄づくり(三和地区亀石地域)しめ縄づくりの様子三和地区亀石では高齢化と文化継承のため,祭りに使うしめ縄づくりを集落の行事として行っています。大小数十本のしめ縄。「短いかのぅ」「もうちぃと長うせにゃぁ」と,みんなで楽しく祭りの支度をしています。そして寄り合えばやはり,集落の行く末や米の出来などに話が弾みます。祭り行事が,ふれ合い・助け合い・支え合い活動の1つとなっています。28年続く大根まつり三和いもっ子村会長馬屋原さん子ども連れの家族で賑わう大根まつり。来見小の大根畑「いらっしゃーい」児童たちの元気な声が。7広報にじ No.49

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